相続が発生した際に、行うべき作業の一つが相続人調査です。
相続人調査は相続人が誰であるかを確認する行為であり、円滑な相続手続きを進めるために欠かせません。
相続人調査は、専門家に依頼することもできますが、自分で行うことも可能です。
そこで、この記事では、自分で相続人調査を行うための具体的な手順とポイントについて解説します。

相続人調査の目的とは

相続人調査の目的は、相続人を確定し、相続手続きや遺産分割協議をスムーズに行うことにあります。
相続人を正確に確定しないと、後から新たな相続人が見つかることにより、遺産分割のやり直しが必要になる可能性があります。
また、調査結果によっては、相続税の計算や申告にも影響するため、正確な調査が必要です。

相続人調査の手順

自分で相続人調査を行う場合、以下の手順に従って進めていきます。

被相続人の戸籍を取得

まず、被相続人の戸籍を取得する必要があります。
被相続人の出生から死亡までの戸籍を確認することで、相続人となるべき人物を特定できます。
戸籍は、被相続人が住んでいた本籍地の市区町村役場で請求します。
郵送での請求も可能なため、遠方に住んでいる場合でも手続きが可能です。

相続人となる人物を確認

被相続人の戸籍をすべて取得したら、その内容をもとに相続人となる者を確認します。
民法では、相続人の順位は子どもが第1位、直系尊属つまり両親や祖父母が第2位、兄弟姉妹が第3位となります。
また、配偶者は常に相続人になり、上記の順位に従い他の相続人とともに遺産を分割します。

相続人が亡くなっている場合の対処法

相続人調査の過程で、相続人がすでに亡くなっていることが分かった場合、その子どもが代襲相続人となり、相続する権利を持つことがあります。
相続人となる者が死亡していた場合は、さらにその者の戸籍を取得し、代襲相続人の有無を確認する必要があります。

注意点と専門家への相談

相続人調査を自分で行う際には、戸籍の取得や内容の確認が煩雑になることがあるため、時間がかかる場合があります。
特に、家族関係が複雑な場合や、相続人が海外に住んでいる場合は、手続きの便宜上、専門家に相談するのも有効な手段であるといえます。

まとめ

相続人調査は、相続人を確定させる手続きで重要であるため、慎重に行う必要があります。
相続人調査は自分で行うことも可能ですが、戸籍の取得や内容の確認には時間と手間がかかることを念頭に置きましょう。
もし、相続人調査が複雑で自分で行うことに不安がある場合は、専門家に相談してサポートを受けることをおすすめします。